ぼくのかいしゃはどうぶつむら -2ページ目

第4話 ひらきなおりと怠惰

かつて うさぎさんは
優秀な方でした
バリバリと理想にもえて
しごとをこなし
とことん ものごとをつきつめて
がんばってきました
また どんなに
がんばっても それが
つらいとか 感じたこともないくらい
使命感に燃えていたのです

しかし なにか 大きなルールが
変わったときに
彼のなかで なにかが
ポキンとおれたのでした

それはフクロウさんの
悲壮な覚悟がきまったあたりと
同じ時期でした

いいものを作って たくさん売って
多くの人によろこばれる
そんな しあわせな 黒い木の実の
お仕事が もう 必要とされなくなって
しまったからでした

うさぎさんは開き直りました
そして 毎日 毎日
資料を作っては 上に伺うことしか
しないことになったのです

もちろん なにかをアクションに
うつすことはありません

枠をつくる
枠をこわす
ひとをうごかす
ひとを戻す
そんなことが
彼の今の「しごと」です

かれの目にどんよりと薄い膜が
はったように なって行き
その膜が硬く皮膚のように
なるまで あっと言うまもなく
・・・そして状況は そうなったのです

このごろむらにはやること

ひとの 面倒を
みるきが ないのに
本人には
カッコいいことを
いう ウサギさん
ばれてますよ
けっこう そういう
情報って 本人以外には
伝わってるんです
それなのに うまく
まわしてる つもりの
誠実なフリが ほんとに 嫌です
いっそのこと
「自分だけが大事なんだ」と
はっきり言ってほしいくらいです
まあ 因果応報ということばだけは
お伝えさせていただきます

まあこんな話もみてみようかな・・と




タイトル: 犬神家の一族

第三話 フクロウさんのかくご

さむい さむい 冬になりました
あたりは 吹雪で 雪いがいには
なにも みえません

フクロウさんたちは
まえから どうぶつむらに
すんでいましたが
ちかごろ ちょっと元気がありません

黒い木の実をさがすことに
つかれはてています

だれが言い出したのか
わかりませんが
かれらの スローガンは
「がんばれ がんばれ とにかくかんばれ」
なのです

いつでも どこでも ひたすら
がんばるしかないのです

ふぶきの中でも 自宅にもかえらず
ひたすら 木の実をさがしつづける
フクロウさんの 目の下には
くっきりとクマが刻まれ
手足は疲労でふるえています

でも そうしないと 彼らは
生きていけないのです

そこでかれらは覚悟をきめました
このままでは死んでしまう
見えないところでは 寝ていようと

それで毎日 いつまでも
いつまでも 机にはいるのですけど
あんまり 効果はでないのです

フクロウさんは ハイパフォーマーでは
ないですけど 彼自身だけがわるい
わけではないのです

職人気質を発揮できるおもちゃ




メーカー: レゴ
商品名: レゴ スター・ウォーズ レベル・スノースピーダー 4500

理不尽な命令と不毛な書類作成に疲れたら・・・
己の手先と想像力がすべて
あなたの前にはその結果がでてきます

オリジナルの組み方よりも
かっこいいものを
作れるか・・・すいません
正直2時間はまりました

いやー久しぶりに楽しかったです




タイトル: スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX

この戦闘機みたいなメカは
「スター・ウォーズ 帝国の逆襲(エピソードV)」に
出てくる雪の多い地域用の
戦闘機なんですが かなりマイナーっぽいです
にも関わらずレゴでは主力商品のようで
このパーツ構成より3回りは大きなものもあります
スノーウォーカーって敵キャラとあわせて遊ぶのが
レゴさんの企画の意図なんでしょうね

第二話 ウサギさんのめざすもの

どうぶつむらでは
黒い木の実があまりに
少なくなったことを
みんな どうすべきか
かんがえています

ヒョウくんは いいました
「まず なぜ黒い木の実が
 なくなってしまったかを
 考えるべきだ」

しかしそのとき なぜか
ちからをもっている
ウサギさんが
その言葉をさえぎりました
「とにかく なんとかして
 黒い木の実を さがそう
 どこかに あるはずだ」

ヒョウくんは ルールが
かわってしまったので
もう黒い木の実は 数が
少ないのは わかっていましたが
なんどもその発言をウサギさんに
さえぎられ あまつさえ
最後には さげすむように
いわれました
「やるきが ないのなら
 どうぶつむら から
 でていっても いいよ」と

そしてヒョウくんに
あたえられる 食べ物の量は
へらされました

ウサギさんには「やるきがある」と
いう理由で たべものが 増やされました

そうこうしているうちに
黒い木の実は もう ひとりでも
運べるほどしか みつからなく
なりました

黒い木の実の収穫といえば
むかしはみんな総出で
なかよく汗をかいたものでした

でも ウサギさんは
「わたくしに まかせて
 わたくしの 指示にしたがえば
 たくさん 黒い木の実を
 さがしてみせる」と大きな声を出しています

ヒョウくんは それが
ウサギさんの やっているフリだと
おもいましたが なぜか
だれも ウサギさんを
とめられません

そうして ほんとうなら
新しい特産物を みつけるべき冬の
始まりの時期は 無駄に時間が
すぎてしまいました

そうこうしているうちに
すっかりあたりは
白い雪が降り積もり
枯れ木ばかりの様相です
誰が見ても どこにも
特産物なぞ なくなってきました
冬のまっただなかになってしまったのでした

ウサギさんはここのところの
やっているフリに満足して
ハナをヒクヒクさせています

彼の背後ではたくさんのむらびとが
雪の中でなにかをさがすフリを
続けています
そうしないと たべものを
へらされるからです

この先の むらの行く末 をどうするのか
ヒョウくんは ひとり
心をいためていました

そのころヒョウくんの仲間は
ひとり
ひとり と
むらを出て行っていたのです

新雪の銀世界に さびしそうな
足跡だけが ぽつぽつと
村はずれまで 続いていました
ウサギさんは それをみて
見ぬふりをしています